水の話 その2
風呂の追い炊き配管の中が看過出来ないほど汚れている、らしいという話を最近聞いた。
昔の(石炭やガスの)風呂釜を憶えている人も少なくなったと思うが、あれは一本のパイプを浴槽面の上下二箇所に開けた穴につないでお湯を沸かす単純な構造だったから、掃除もそれほど難しくなかったと思う。
近年、給湯機(灯油,ガス,エコキュートなど)には、追い炊き機能付きの全自動タイプが多く使われていると思われるが、その追い炊き配管は風呂釜と違って一つ穴の複雑な構造になっている。追い炊き機能は付いていても、実際に追い炊きするかしないかは勿論各家庭で頻度の違いがあるだろう。
ところが、追い炊きを使わなくても、現実には、その一つ穴を通じて、浴槽のお湯は給湯機側に流れ、循環している。そこが問題なのである。使用者が自覚していなくても、配管には汚れが蓄積して行くという事実に、ほとんどの人が気づいていない。
偉そうに書いている筆者も、よく知らなかったこととはいえ、これは住宅の安全衛生とか住む人の健康の観点からも、放ってはおけないと思ったのであった。
いつものことながら、こういうことは、まず自分が試してみるのが一番と思ったが、我が家の給湯機は追い炊き機能が付いたものではなく、先の社員ブログに載っていたように、経理の清水の家庭で検証することが出来たのであった。
一番乗りは逃したが、されば、ということで、ジェット機能の付いた我が家のバスではどうか?という実験を行ってみた。
この浴槽には6か所の噴き出し口があるが、吸い込み口のキャップの裏の汚れ具合は こんなもの。
殺菌と洗浄、二種類の薬剤を使うと、細菌の死骸だの、皮脂汚れ(垢のカス)だの、配管や浴槽に付着した水垢だのが、胸悪くなるくらい出現する。
我が家は、そもそも浴槽にお湯を張って入浴する頻度が、多分少なく(シャワーで済ますことが多いだけですから)、年齢的にも、今やそれほど脂ぎってもいないわけで、思ったより汚れ度合いは少なかったようだったが、それでも十分に気持ち悪い見世物だった。
こういう汚れを気にするかしないか、衛生や健康にどこまでお金をかけるかかけないかには個人差があるとは思うが、少なくとも子育て世代には知っておいてもらいたい情報だ。