LIFE&MUSIC 桧山建設綜業 代表取締役 檜山良秀

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命の洗濯

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今年のPFM(パシフィック・ミュージック・フェスティヴァル)の、バーンスタインメモリアルコンサートの様子

好天に恵まれた真駒内の、札幌芸術の森野外コンサート会場

毎年世界中からオーディションで選ばれた若い演奏家たちが100人以上集まります

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世界的な指揮者が監督を務め(今年はイタリア人のファビオ・ルイージ)、7月一月の間に何回かのコンサート(練習成果発表会にたいなもの)が開かれます

午後1時の開演に、思い立って車を飛ばして駆けつけましたが、途中の道路は意外に渋滞もせず、駐車場へもスムーズに入れるは、1000円の芝生席も結構空いているはで、なんだか拍子抜け。と言うか、以前は入り口付近に沢山出ていた屋台も見られず、この音楽祭の先行きがちょっと心配。

1990年、カラヤンと並ぶ大スター指揮者だった、ユダヤ系アメリカ人作曲家レナード・バーンスタイン(一般には、ミュージカルのウエストサイドストーリーの音楽を書いた人として有名かも)が、最晩年に後進の指導のための音楽祭を提唱し、もし天安門事件がなければ北京で行われるはずだったPMFが、ひょんなことから札幌で始まって20年余り。

生きたバーンスタインに接した最初で最後の1990年夏から、7月はほぼ毎年のように足を運んでいて、さっぽろ村ラジオで中継放送したこともありました。

今年はおかげさまで仕事が大変忙しく、PMFのコンサートには出かけられないだろうと思っていたのですが、幸いエアポケットみたいに時間がとれたのでした。

良く晴れて清清しい山の中、心地よいそよ風と暑過ぎない陽射しの下で、ストラヴィンスキーのペトルーシュカ組曲と、チャイコフスキーの悲愴交響曲の演奏を眺めながら、まさに命の洗濯が出来ました。

2012年7月15日(日) 23:08

趣味

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ライフアンドミュージックというタイトルのわりには、ミュージックの話題を殆ど取り上げて来ませんでした。

最近、長年愛用してきたCDプレイヤーが突然壊れて(寿命でした)、急遽新しいもの(写真中央右側、左側がレコードプレイヤー)を導入する羽目になってしまったのですが、電気技術の進歩のおかげか、同じCDでも、聞こえてくる音のしなやかさや奥行が違います。

音楽を聴くという唯一の趣味は、仕事歴よりずっと長く、中学生時代からなので、もう50年近くになります。

今年の初め頃に、やはりレコード用のカートリッジ(針)の寿命が来て、新しいものに替えたのですが、お同じように、音のグレードが変わりました。専門っぽく言えば、機器のグレードが上がると、解像力が上がるということなんですが、そうすると、聞こえてくる音楽まで違って聞こえてくる場合があって、演奏の評価が変わることさえあります。

私が、いわゆるオーディオマニアだからではなくて、それは誰の耳にも聞き取れます。この写真を見たら、なんだか凄そうだなと思う方もいらっしゃるでしょうが、ものによっては何十年も前に録音された、偉大な音楽と演奏を、できるだけ洩れなく正しく聞き取りたいための道具なのであります。なんか言い訳っぽい?

2012年4月18日(水) 10:07

共通の趣味

音楽鑑賞が唯一の趣味である。若い頃には、人並みにギター(エレキではない。60年代にはまだ、エレキギターなど弾いている高校生は不良だと言われた)をいじったりしていたが、この30年ばかりは、しまいこんだままで、もとより正規の音楽教育なども受けたことはなく、全くの素人が好き勝手に鑑賞を続けてきただけのことである。

鑑賞のメインは、西洋クラシック音楽という、極めて限られた時代と地域の音楽だが、わが国ではなぜか高尚な趣味ということになっているらしく、それを趣味にしている人間まで高尚な人間だと誤解する人がいたりして、具合の悪いこともあったりする。商業政策上か、音楽はジャンル分けされがちだが、所詮単なる好き嫌いでしかないと思っている。だから、別にクラシックしか聴かないわけではなく、昔からロック(いわゆるハードロック或いはプログレッシヴロックとよばれたもの、近年は説明も面倒なので、ヘビメタだと言っているが)も聴き続けて来た。ただ、さすがにこの年代で、いまだにその類を聞き続けている友人は殆どいなくて、暮らしの中でこちらから話題に挙げる機会も、まず無いのが現実。

それが、今年になって、お客様(勿論はるかに若い)の中に、なんと二人も同好の士(一人は男性で、もう一人は女性だ)を発見して、それぞれ仕事とは別に、打ち合わせのときに密かに盛り上がったりしている。クラシックもマイナーな趣味だが、これまでのお客様の中にもそこそこおられた。しかし、ヘビメタとなると更にマイナーではないだろうか。しかも何となく世間を憚るイメージもなくはなく、滅多にお目にかかることがなかっただけに、浮き浮きしてしまう。どちらも今工事中だが、いつかそれぞれをご紹介して、3人で我が家のリスニングルームで、大音量で好きなバンドのCDをかけまくってみたら面白いだろうと思っている。

2011年10月8日(土) 16:45

我が祖国

クラシック音楽の中でも、比較的知られている曲に、19世紀チェコの作曲家スメタナの、6曲からなる交響詩「我が祖国」というのがあります。全曲演奏すると1時間以上かかるのですが、毎年春、スメタナの誕生日に合わせて開催される「プラハの春音楽祭」のオープニングに、必ず演奏されます。

なかでも2曲目の「モルダウ」が有名ですが、いつか行けたらと思っているプラハの、街の中を流れている、チェコ語ではヴルタヴァと言うそうですが、その川の源流から始まって森や草原、街を経て大河となり、やがてエルベ川(だったと記憶してますが)に注ぎ込むまでを描写した音楽です。

このモルダウに出てくる、ヴァイオリンで歌われる有名な美しい旋律があります。曲名は知らなくても、どこかで耳にしたことはあると思いますが、いつからか、このメロディーを聴くと、なぜか涙が出そうになります。

我が祖国、日本は今、大変な状況に陥っています。海外で活躍するスポーツ選手たちや、各界の日本人が、いろんな形で祖国にエールを送ってくれています。外国からも多くの支援が寄せられて来るでしょう。この国に居る私たちも、くじけることなく困難に立ち向かって行かなくてはなりません。

我が祖国は、崩壊の危機にあります。一人ひとりが少しずつ力を出し合い、少しずつ我慢もしなければならない時だと思います。祖国を失くしてはなりません。

2011年3月16日(水) 12:53

カルチャーショック

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日曜の夜。15年ぶりくらいに、ヘビメタバンドの来日公演を観に行ってきました。

北欧(フィンランド)の、メロディック・パワー・メタルを代表するストラトヴァリウスと、ジャーマンメタルの雄ハロウインのジョイントライブ(と言っても、いったいなんのこっちゃ?と思う人が大半でしょうが)が、ゼップサッポロで開催されたのでありました。オーディエンスには、もうじき還暦を迎えるような人は、勿論他には居ませんでした。客観的にも、まず場違いも甚だしいと自分でも思いつつ、クラシックの演奏会とは全く違って、ある種カタルシスを楽しんできました。

でも、一番のカルチャーショックは、ここに写した紐(齋ちゃんに訊いたらネックストラップと言うらしい)。

入場するときに否応なしに500円取られて、変なコインを渡され、好きなドリンクを選べとのこと。しょうがないので、何ということのないペットボトルの烏龍茶を貰いました。その時一緒に渡されたのが、この輪っかで、これが400円分かヨと、ムッと来ましたが、それよりも、これが何者でどう使えばいいのか、即座には判らなかったのでありました。周りのにいちゃんたちを盗み見ると、どうしたものか、首から下げたこの輪っかにペットボトルがぶら下がっているではありませんか。とりあえず会場に入ってから考えるしかないと思い、さて、改めて紐の中央の小さな輪をしげしげと見ても、どう見てもペットボトルの口より小さい。はて、どうしたものかといじっているうちに、それがどうやらゴム製だということに、ようやく気がつきました。何のことはない、引っ張って伸ばせば首が入るだけのこと。

いやはや、音楽を聴くのに年齢制限はないと思ってはいますが、その周辺環境については、いくら若い気をしていても、ついて行けないことが増えて来たものだと、つくづく感じたのでありました。

2011年2月22日(火) 19:01

ウインドオーケストラ

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昨夜、西区の「ちえりあ」ホールに、北海道吹奏楽フェスティバルという演奏会を観に行ってきました。

指揮をしているのは、時々一緒に仕事している、フルーティストでもある建築家の畠中氏です。

日本では吹奏楽というと即ブラスバンドを思い浮かべるでしょうが、弦楽器以外の木管及び金管楽器が中心のアンサンブルをウインドオーケストラと言って、一般的なクラシック音楽なども編曲して演奏したりします。

日本ではブラスバンドの演奏者の裾野は、いわゆるクラシックのそれとは、実は比べ物にならないくらいに広くて、会場には大勢の中学生や高校生も聴きに来ていました。でも、クラシックと同じように、わが国では、とてもプロとして食べてゆける環境にはないのが実情です。

この舞台に居る人たちは、それなりの経歴を持つ札幌の数少ないプロ奏者の集まりなんですが、彼らにして、こうした本格的な舞台に載って公開演奏するのは初めてだったんです。

音楽がなくても生きては行けますが、暮らしの中に音楽がある社会の方が、どれだけ平和で豊かな気持ちになれるかは、言うまでもありません。

近頃、タイガーマスク現象とでも言うしかない、奇妙な社会現象が巻き起こっています。国の制度が行き届いていないからとは言え、何かおかしい。ネット社会になってから顕著な匿名性に違和感を覚えるのは私だけでしょうか?テレビで、贈り物をした人が、良いことをするのを人に知られたら恥ずかしいと話していました。悪いことをしたら恥ずかしいのが本来のはずですが、恥を恥とも思わない大人が増えた結果なんでしょうか?いずれにしても、善意や美徳の心が、この国では匿名の陰に隠されつつも、まだ存在していることを、喜ぶべきなのでしょう。

ステージで最後に演奏されたバッハのパッサカリア(原曲はオルガンなので、畠中氏の編曲は音色的にも上手くいっていたと思いましたが)を聴きながら、そんなことを考えていました。

2011年1月15日(土) 12:40

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